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植村隆元朝日新聞記者と北星学園大学は真の勇者だ 〔天木直人〕

     

画像出典:北星学園大学HP [http://www.hokusei.ac.jp/]

画像出典:北星学園大学HP [http://www.hokusei.ac.jp/]

 朝日新聞という権力に屈した一大組織とは対照的なのが、自分は間違った事を書いてはいないと主張し続ける植村隆元朝日新聞記者と、その記者を非常勤講師として再雇用を決めた北星学園大学だ。

 安倍暴政政権下で吹き荒れる一億総攻撃の嵐の中で、信念を貫く事の厳しさは容易に想像が出来る。

 いったんは沈黙した植村記者だ。

 いったんは植村記者の契約更新をあきらめかけた北星学園大学だ。

 しかし、ひとたび脅迫や暴力に屈してしまえば言論の自由の敗北だ。

 民主主義の敗北だ。

 そう思って、発言をさせてくれる機会と場所があればどこへでも出かけて発言すると覚悟を決めた植村隆記者。

 その勇気に見事に応えて、来年度も植村記者を非常勤講師として再雇用する事を決めた田村信一学長の北星学園大学。

 彼らこそ真の勇者だ。

 そして、彼らを支えた「負けるな北星!」や、全国の声なき声の支援者の励ましがある。

 それを「暴力に屈せぬは当然だ」と社説に掲げて応援した唯一の全国紙が東京新聞だ(12月19日)

 彼らすべてはが真の勇者だ。

 朝日新聞の気骨ある記者は皆、東京新聞へ移って思う存分権力批判をすべきではないか。

 東京新聞は、朝日なき後、ジャーナリズム精神を実践する唯一の全国紙として発展・拡充する覚悟を固めるべきではないか。

 世間は喝采を持って味方するだろう。

 いま歴史はその流れの中にある(了)

【東京新聞 2014年12月19日 社説
『北星学園大問題 暴力に屈せぬは当然だ』】

 [http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014121902000162.html]

 脅迫に屈せず、大学の自治や学問の場を守る。元朝日新聞記者の非常勤講師を来年度も雇うと決めた北星学園大(札幌市)の良心と勇気を支持する。市民の支援の輪をさらに広げ、見守りたい。

 講師の雇用を継続する理由として、田村信一学長は「暴力による言論弾圧は許されない、という社会的な合意が広く形成されつつある」と述べた。

 理念と現実のはざまで大きく揺れ動いたようだ。

 大学に対しては早い時期から、講師が記者時代に報じた慰安婦問題の記事をでっち上げと非難する電話やメールが相次いだ。

 五月と七月には、講師を退職させなければ、学生に危害を加えるとする脅迫文まで届いた。八月に朝日新聞が慰安婦報道の検証記事を掲載した後は、さらに脅迫や嫌がらせが激しくなった。十月には、脅迫電話をかけたとして威力業務妨害の疑いで、新潟県の男が逮捕される事件も起きた。

 大学には学生たちの身の安全を確保すべき責務がある。警備を強化し、財政負担は増える。後を絶たない抗議行動に対応する教職員も疲労困憊(こんぱい)する。

 講師との契約更新をいったんは諦める考えに傾いた田村学長の心境も、学生たちの安全をおもんばかれば分からなくもない。

 しかし、ひとたび脅迫や暴力に屈して要求をのめば、影響は計り知れない。一大学の信用、信頼問題を超え、さまざまな結社や集会、言論、表現への介入を招きかねない。民主主義が壊れる危険が生じる。

 大学が情報を公開し、窮状を訴えたことも賢明だった。危機感を抱いた人たちが「負けるな北星!の会」を結成し、国内外に支援の輪が広がった。行政や警察、弁護士会も連携し、後押しに動いた。

 社会の良識を共有し、大学の決断を守り抜きたい。学生たちが安心して学ぶことができるよう力を結集してほしい。

 ノーベル平和賞を受賞したパキスタンの少女マララ・ユスフザイさんは、「一人の子ども、一人の教師、一本のペン、一冊の本が世界を変える」と、教育の大切さを訴えた。

 女性の学ぶ権利を訴え、そのために武装勢力に銃撃されてもなお、毅然(きぜん)と暴力に立ち向かい、学ぶことを手放さなかった。

 彼女の勇気を思い起こしたい。

 どんなに厳しくても、教育にかかわる人たちは脅しや暴力に屈してはいけない。

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