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情報監視審査会が宙に浮いたまま施行されている特定秘密保護法 〔天木直人〕

     

天木直人 12月20日の各紙が一斉に報じていた。

 すなわち12月10日に施行された特定秘密保護法の運用をチェックする「情報監視審査会」が発足しないままだと。

 審査会のメンバーの人選について与野党間で合意が見られないからだという。

 こんな事が許されるのだろうか。

 情報監視審査会は、衆参両院に置かれた常設の国会機関であるという。

 政府から特定秘密の指定状況などについて報告を受け、適切かどうか審査する機関であるという。

 先の臨時国会では、特定秘密保護法の施行にあわせて立ち上げる事で与野党間で協議が進められていたという。

 当然だ。

 秘密に値する特定情報を政府が勝手に指定するのでは危険極まりない。

 だから与野党の議員で構成される情報監視審査会を衆参両院にそれぞれ設置し、政府の恣意的な情報隠しに歯止めをかけようとするのだ。

 特定秘密保護法の施行と同時に情報監視審査会は設置され、機能していなくてはならない。

 こんな事は子供でもわかることだ。

 ところがその情報監視審査会が宙に浮いたままだという。

 その理由があきれ果てたものだ。

 すなわち施行にあわせて立ちあげる事で協議が進められていたが、安倍首相の突然の衆院解散で、協議が中断し、そのまま法律だけが先行して施行されたというのだ。

 しかも、12月24日に召集される特別国会でも委員を選ぶことは困難だという。

 自民党と公明党は特別国会で設置すべきだと提案したが、民主、維新、共産の3党が、審査会の人選をそのタイミングで合意するのは困難だとしてそのタイミングでの審査会設置を拒否したという。

 それだけではない。

 情報監視審査会の事務を扱う国会職員について、彼らが特定秘密を扱う資格があるかどうか検査する「適正評価」について、「議論が尽くされてない」と3党は反対したという。

 だから審査会の人選が決まるのは来年1月末に召集される通常国会になるという。

 そんな悠長なことでいいのか。

 監視体制が無いまま特定秘密保護法が施行されてしまったというのに。

 これは深刻である。

 誰かがそれを指摘し、大騒ぎになるだろうと黙って様子を見ていたが、少なくとも23日の時点では、どのメディアもこの問題を取り上げていない。

 だから国民はこの異常な状態に誰も気づかない。

 あれほど危険だと騒いだ特定秘密保護法であるというのに、野党もメディアも何をやっているのだろう。

 いまこそ特定秘密保護法の廃止を迫るべきだ。

 少なくとも施行の中断を求めるべきである。

 果たしてそう唱える野党議員やメディアは出てくるのだろうか(了)

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