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アサド政権のどこが残酷で最悪なのか? 〔不破利晴〕

     

シリア情勢は物理的にも理論的にも泥沼の様相を呈している。

オバマ_アサド 「物理的」にとは、このブログでも既にエントリーで述べたように大量破壊兵器[Weapons of mass destruction]の使用、つまり核兵器使用の疑いと、化学兵器の使用が確認されたということだ(もっとも、化学兵器の使用については、報道にもあ るように使用したのが政府側なのか未だ判然としていない)

 一方、「理論的」にとは、シリアへの武力介入についてイニシアティブをとるアメリカ国内の足並みの乱れ、そして国連の関係各国国内においても、賛否両論 の拮抗により国家として明確な意思表示ができない状態に陥っているということだ。先のG20においても、結局は関係各国の足並みが揃うことはなかった。

 このような状況の中で、このブログにも様々な意見が寄せられている。例えば、よくメールを下さる石丸尚史氏は「アサド政権も残酷で最悪ですがシリア反体制派も残酷である」との見方を示している。この意見については、金子敏彦氏から次なる要望が寄せられた。

金子敏彦氏の発言

 石丸尚史氏の意見、「アサド政権も残酷で最悪ですがシリア反体制派も残酷です!」の記述に違和感を感じます。アサド政権のどこが残酷で最悪なのか、根拠が述べられていません。
 中東情勢に関する分析には、世界平和にとって最悪の存在である、シオニスト政権イスラエルを抜きにしてはできないものがあります。鋭い分析を期待しています。
[2013年9月3日]

→この意見に対しては、早速翌日の9月4日、石丸尚史氏からシリア情勢に関する氏の考えるところの根拠がメールにて寄せられた。以下にその内容を紹介する。

石丸尚史氏の見解

 アサド政権の悪い部分を述べ忘れて申し訳ありません・・・・。
 アサド政権は国民を弾圧して来ました。(徹底的な国民監視や言論弾圧及び逆らった者を投獄)そしてアメリカやイスラエルと組み利用される事によって政権維持して来ました。
 しかし「アラブの春」を受けてシリア国民が立ち上がり、アサド政権に抵抗を始めました。

 しかし問題はシリウス氏の指摘のようにアメリカ戦争屋グループがそれを利用してアルカイダ系の武装組織やチェチェン人の武装組織を送り込んだりして反体 制派を引っ掻き回した事です。そして自由シリア軍は無理やりアルカイダ系武装組織やチェチェン人武装組織に協力させられる事もあるそうです。(AP通信の 報道ではアルカイダ系武装組織の為に化学兵器を運ばされその途中で事故を起こして化学兵器が爆発した事例もあり、自由シリア軍に犠牲者が出ました)

 因みにイスラエルやサウジアラビアやカタールはアメリカ戦争屋とズブズブなのでアメリカ戦争屋グループの悪事に加担しています。

 イスラエルは装甲車や武器を提供し、カタールはサウジアラビアと共に資金を提供し、サウジアラビアに至っては化学兵器を提供したり、アメリカ戦争屋グ ループの要請で影響下にあるチェチェン人武装組織を送り込んだりしています。(サウジアラビアの化学兵器提供はAP通信の記事に載っています)

 これがアサド政権を正当化させてしまっているのです。シリア国民はこの事に疲れ、アルカイダ系武装組織やチェチェン人武装組織の撃退を望むあまり、アサド政権支持に転向する者もいます。
 事態は複雑かつ深刻でシリア国民にとっては辛い状況です。

Newsweek (ニューズウィーク日本版) 2013年 9/10号 [雑誌]
阪急コミュニケーションズ
アメリカはなぜイスラエルを偏愛するのか (新潮文庫)
佐藤 唯行
新潮社
チェチェン やめられない戦争
アンナ・ポリトコフスカヤ
NHK出版
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