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「日本農業新聞」をご存知ですか? 〔不破利晴〕

     

日本農業新聞 一般の方々はまずもってこの新聞の存在を知らないでしょう。名前が示す通り、「日本農業新聞」とは主に地方の農家へ向けた、農業の情報に特化した新聞なのであります。よって、巷の新聞に比べ分量は少ないものの(10数ページ程度)、その主張するところはなかなか的を得ていて、かつ、簡潔で分かり易く、読んで唸ることしばしばです。
 
 編集部の拠点は秋葉原にあるのですが、これはその昔、この地に農産物の市場があったことに由来します。

 ここ最近、日本農業新聞で最もホットな話題は言うまでもなくTPPです。これは、自民党・安倍政権のこの問題に対する立ち位置に大きな原因があるように思われます。言うまでもなく、安倍自民党は選挙前にはあれほどTPPに反対しておきながら、政権奪取をしたかと思えばその舌の根も乾かぬうちに、あれよあれよとTPP推進へと豹変してしまったからです。
 
 「だまされた!」――多くの農業関係者はそう叫んだに違いありません。

TPP_自民党

Photo by : 阿修羅 「選挙の時だけTPP絶対反対というウソをつき今度は聖域というウソをつく自民党」 [http://www.asyura2.com/13/senkyo145/msg/369.html]

 そんな中で、日本農業新聞のTPPに対する見立ては良いところを突いていると言えます。つまり、TPPで最も打撃を受けるのは農業であるという、いわば自明の論点から一歩先に進んで、アメリカの自動車産業にも言及しているからです。

 アメリカの自動車産業、並びにアメリカ議会は日本の自動車市場を閉鎖的だと認識しています。実際はそのようなことはなく、かなり開放的な市場であるのですが、結局、彼らの危惧することはTPPによって関税が完全に撤廃された場合、日本の自動車産業にアメリカの自動車産業が駆逐されてしまうことを何よりも恐れているわけなのです。

 日本も日本の農業が打撃を受けることを懸念していると同様、アメリカはアメリカの自動車産業がさらに衰退してゆくことを危惧しているのです。
 であれば、お互いにそれぞれ品目に対して例外条項を設ければ良さそうなのですが、それではTPP本来のコンセプトは完全に消滅します。それではWTOと同じだからです。そんなわけで、韓国などは早々にTPPに見切りをつけFTAに移行しています。これは当然の貿易戦略です。

 2012年12月の衆院選。
 自民党は「政権公約」においてTPPには参加しない旨、宣言したことを私たちは忘れてはなりません。自民党はTPPには反対していたのです。
 ところが、アメリカに洗脳された小泉純一郎の息子といった輩がやたらとTPP参加を叫んでいます。この問題にフラフラしている安倍首相は全くのところ頼りないという他ありません。最悪、今年の訪米に際し、オバマ大統領への土産代わりにTPP参加といった大風呂敷を広げてしまうかもしれません。

 農家に限らずTPP参加は日本にとって死活問題となります。この数ヶ月間、安倍首相の動向に眼を離してはなりません。

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COMMENTS & TRACKBACKS

  • Comments ( 2 )
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  1. 眞理様
    返事が遅れまして申し訳ありません。
    TPPについては違憲訴訟の原告団に名を連ねておりますが。「TISA」についてはまるで知りませんでした。
    これから自分でも調べまして、情報発信をしてゆきたいと思います。
    貴重な情報をありがとうございます。

  2.  「TiSA」をご存知ですか?
     TPPと同様の危険性がある新サービス貿易協定が進められているそうです。

    『国家破壊の協定「TiSA」を報じないマスコミ』
    http://gekkan-nippon.com/?p=6740
    参照

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