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『脱原発2.0』 〔不破利晴〕

     

さようなら原発 1000万人アクション

Photo by : 不破利晴

 

 今年の3月で東日本大震災から4年が経過した。
 その間、事態は大きく好転しただろうか。もちろん答えは「否」である。世界屈指の経済大国と呼ばれている先進国日本が、緊急事態にほとんど何も対策を講じることができず、しかもこの国の政治は日々政局に明け暮れるばかりだ。汚染水に対して「Under Control」といった詐称すらこの国の首相から発せられた。
 
 歴史とは「記録」である。世界を騙したこの言葉は、近い将来、必ず記録として復活し、この国の首相だった者の身の上に災いをもたらすだろう。

 思うのだが、既に日本は先進国の座を奪われてしまっているのかもしれない。あの震災以来、日本は我々の想定を遥かに超えて疲弊しきっている。がれき処理はどこまで進んだのかは不明であるし、除染の進捗状況も不明である。
 そんな日本は、もはや経済大国でもなければ先進国でもないのかもしれない。そして、政治家と官僚はそれにまるで気がついていない。気がつかないふりをしている。これが目下のところの日本の姿である。

 未曾有の原発事故を起こした福島県は、未だ10万人もの人々が避難生活を余儀なくされている。それだけでない。転居の回数が4~10回以上の人々は70%以上に上り、50%以上もの人々は家族揃って暮らしてさえいない。日本政府当局は、このような流浪の民と化した人々に救済の手を差し伸べようともせず、まるで棄民政策を推進しているかのようだ。

 安倍政権がやろうとしている経済活性化は方法論はともかくとして、それ自体に異論はない。疲弊した日本をどうにかするには、先ずは経済が潤わなくてはお話にならない。しかし、既に述べたように問題はその後なのである。

 憲法改正など今は全く必要ないし、ましてや国防軍など問題外だ。
 そのような問題を全て棚上げにしても、安倍政権は「避難民の救済」「事故原発の収束」「被災地の復興」に全力を注ぐべきではないのか。

 尖閣をうろうろしている中国船籍など一切相手にする必要はない。せっかく日米同盟とやらを結んでいるのならば、たまにはアメリカに対し「日本の代わりに尖閣を警備しろ!」と恫喝してみたらどうか。それこそが本当の意味で「日本を取り戻す」姿勢なのではないのか。

 そして、今後日本は原発から完全に撤退すると、世界に向けて高らかに宣言するのである。
 一度の事故で10万以上もの国民を名無し草にし、原発周辺を不毛の土地にし、しかも放射性廃棄物の処分すら決まっていない原発など「技術」に値しない。2万年以上もわたって地中で保管するなど、まともな人間の考えることではない。政治はSFではないのだ。
 古今東西の原発関係者はこのような”おためごかし”で自国民を欺こうとしている。これは神をも恐れぬ大罪である。

 全てを棚上げにし「事故原発の収束」「被災地の復興」「避難民の救済」に全力を上げること。
 今後、原発から完全撤退すること。
 これが私が唱える『脱原発2.0』である。

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