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いまごろAIIB参加の賛否を議論するこの国の救い難さ 〔天木直人〕

     

AIIB

Photo by : THE WALL STREET JOURNAL "AIIBの資本は総額1000億ドルに上る見通し Takaki Yajima/Reuters"

 これには本当に驚き、あきれ果てた。

 自民党は4月1日、外交・財政金融部会なるものを開き、官僚たちと一緒になってアジアインフラ投資銀行(AIIB)への対応を議論したというのだ。

 そんなことはとっくに昔にしておくべきだろう。

 まさか、していなかったというのではあるまいな。

 まさか、アリバイ作りのパフォーマンスというのではあるまいな。

 それにしても、日本は中国の本気度を完全に見誤っている。

 アジアインフラ投資銀行に賭ける中国の深謀遠慮は本物だ。

 きのう4月1日の東京新聞がソウル発として報じていた。

 北朝鮮は2月に中国に特使を送り加入希望の意思を伝えたが、北朝鮮の金融や経済体制が国際金融機構に参加する水準に達していないという理由で拒否された、と。

 これまでの中国なら、北朝鮮を受け入れて貸をつくったはずだ。

 しかし、アジアインフラ投資銀行を成功させるためには、その資格がない北朝鮮をあっさり切り捨てる。

 北朝鮮は中国の強い拒否に衝撃を受けたというが、そうだろう。

 中国は本気なのだ。

 そしてきょうの各紙の報道だ。

 中国政府の台湾弁公室報道官は4月1日、台湾から参加申請書をけ取った事を明らかにした上で、「台湾が適切な名称で参加することを歓迎する」と述べたという。

 これは台湾参加を認めるということだ。

 名称についての交渉は柔軟に対応するということだ。

 あきらかな中国側の変化だ。

 政治より経済優先で世界への影響力を高めていくということだ。

 「戦わずして勝つ」という深謀遠慮のもうひとつのあらわれである。

 中国は本気である。

 それを読めない日本の政治家と官僚たちは、文字通り世界から取り残されていく。

 彼らとともに日本をこのまま沈没させてはいけない(了)

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